・メアリー
エジプトの農家に生まれ落ちた、平凡だが活発な少女。
次なる生贄の候補として目を付けられぬよう、昼の外出を避けて暮らしている。
迷信や呪いの類は信じておらず、古来より続く生贄の儀式に強い反発を抱く。
愛と知性を兼ね備える一方、遊んでいるとつい夢中になって羽目を外すなど、少女らしい一面も持っている。
・ダニエル
ビザンツ帝国の貴族の息子。
エジプトを支配する立場にありながら、自国が行った侵略行為と圧政に疑問を感じている。
身分が高い故に苦悩するも、エジプト人との出会いを通し、愛に目覚め、勇気を知る。
・アブドゥッラ
メアリーのいとこ。
まだ大人と呼ぶには若すぎるものの、老年の両親と幼い妹を支えるしっかり者。
生真面目で誠実な性格だが、家族やエジプトの人々を追い詰めたビザンツ帝国に対し、内なる闘志を燃やしている。
・ダニエルの母
ビザンツ帝国の貴族女性。
ナイル川流域の土地を維持する為、生贄に相応しい娘を探すことに躍起になっている。
目的を遂げる為なら手段を選ばない、狡猾で無慈悲な人物。
・ナイルの花嫁
古代エジプトにおいて、ナイル川と「結婚」させられ、命を落とした女性の1人。
死に際しても、嘆き悲しむ母を逆に慰めるなど、気高く芯の通った心の持ち主。
最期は儀式の執行者たるファラオ大王本人に向かい、「あなたの王制は今に滅びる」と言い放ち、そのまま川に投げ込まれた。
・古代エジプト王
紀元前500年頃、エジプトを統治していた大王。
ナイル川を自らの強力な部下とし、ナイル川に至上の女を捧げることを命じていた。
・カンビュセス
歴史に名高いペルシアの王、カンビュセス2世。
ファラオ大王の統治するエジプトに大規模な戦いを挑んだ。